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【映画レビュー】[俺の中の“八犬伝”じゃなかったけど…]映画『八犬伝』感想レビュー

「八犬伝」と聞いて、まず思い浮かべたのは——

千葉真一! 真田広之! 薬師丸ひろ子!!
あの1983年の『里見八犬伝』だよね?アクションバチバチ、忍者も出てきて、犬の霊魂(?)も飛び交う(笑)あれが“八犬伝”だと思ってた俺。

だからね、今回の映画も「アクション寄りかな?」とか「犬っぽい何かが出てくるのかな?」とか、ちょっとだけワクワクしながら観たんだけど……

うん。全然違った(笑)

これは、作者の人生ドラマでした。

今回の映画『八犬伝』は、あの超長編小説を書いた作者・滝沢馬琴さんの人生を描いたお話。

考えてみればタイトルに「~を描く物語」的なサブタイトルもなかったし、まんま「八犬伝」だったから、そりゃ勘違いもするって!(^^;)

でもね、観ていくうちに、これはこれでアリかも…って思えてきた。

だってさ、八犬伝って完成まで28年だよ!?
「途中で飽きたりしなかったの?」「出版社、待てたの?」って、今の時代だったら絶対SNSで「まだですか?」とか炎上してるよ(笑)



北斎と馬琴の友情(?)がしみる…

でね、馬琴の親友(って言っていいのか分かんないけど)、あの絵師・葛飾北斎が出てくるのよ!

演じるは内野聖陽さん
もうね、個人的に内野さん大好きで、「臨場」での刑事役で知って以来、ずっと注目してる俳優さん。

『きのう何食べた?』のシロさん役とは真逆の、ちょっと破天荒で自由奔放な北斎像。
「JIN」でも「ブラックペアン」でも活躍してたけど、この映画でもすっごい良かった。

そして主役の馬琴を演じるは、我らが役所広司さん
もう安定の名演技。画面に二人が並んだ瞬間の、あのオーラよ。「格」ってこういうことかって感じ。



キョウ的MVP:お路さん、あなたが本当にすごい!

正直、物語の中で一番心を掴まれたのはこの人。お路さん。

馬琴の息子の妻で、字も読めなかったのに、
目が見えなくなった馬琴のために文字を覚え、原稿を書き続けたんですよ。

え、それ、すごすぎん???

お路さんがいなかったら、あの八犬伝は完成してなかったわけで、つまり俺が過去に観て感動した『里見八犬伝』の映画もなかったかもしれないわけで…

お路さん、あなたが歴史を動かしたんですね…(;∀;)
(ネタバレだったらすみませんw)



この映画、何を期待して観るかで印象が変わる

アクションだと思って観ると「地味じゃん…」ってなるかもしれない。

でも、「創作の裏側」「人生を懸けた物語」として観ると、めちゃくちゃ深い。
人の情熱と執念が詰まってる。

一言でいえば、「静かな情熱が燃えてる映画」だった。

ラストも派手じゃないけど、じんわり心に残る。
観終わって、ふぅ…ってため息が出るような、そんな映画でした。

まとめ:八犬伝ファンにも、歴史好きにも刺さるかも

  • 期待してた「犬魂アクション」はなかったけど…
  • 滝沢馬琴という人間の物語は、とても面白かった!
  • 内野聖陽さん&役所広司さんの演技合戦は必見!
  • お路さんが真のヒロイン。いや、マジで。
  • 「作る」ということの重みが、じわじわ染みてくる映画でした。

ということで、ちょっと意外な形で「八犬伝」に向き合うことになったけど、これはこれでアリでした!

もし「八犬伝」って名前にピンと来た人は、昔のアクション映画と見比べてみるのも面白いかも!(笑)

ではでは、また別の小市民的映画レビューでお会いしましょう〜!(^^)

参考:[映画.com] 八犬伝



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