ねぇ、みんな。新幹線が止まれないって、怖いと思う?
いや、正確に言うと「止まると爆発する」んだけど、私が観たNetflix版の『新幹線大爆破』は、まさにこの「止まれないこと」のしんどさを、体感的にグイグイ押しつけてくる作品だった。
でも……うん、ちょっとだけ言わせてほしい。
――なんか、いろいろ違和感あったんだよね……。
◆ 始まりは期待、でも途中から「ん?」の連続。
Netflixでガンガン宣伝されてて、草彅剛さん主演でしょ?これは観るしかないじゃんってことで夜中に再生したのが運の尽き。
序盤の展開はテンポよくて「おおお、来たか!ジャパニーズ『スピード』!」って盛り上がったんだけど、なんというか……途中から「あれ?」って感じがじわじわと。
草彅さん演じる犯人像がね、かっこよすぎるというか、あまりにも“演出されすぎてる”感が強くて。
わかる?リアルな狂気とか、社会からはみ出した人の「本音」って、もっと泥臭くて情けないものだと思うのよ。
それが、なんか……スーツ姿で哲学語られても……私の心には届かんかったよ……。


◆ でも、悪くはない。むしろ、うまい。
文句ばっか言ってるように聞こえるかもしれないけど、映画としてはよくできてるの!
特に電車内の映像とか、緊張感の演出はさすが。斎藤工さんが車掌やってるのもハマってたし。
ただ……やっぱりどこか嘘くさい。
特撮も演出も豪華で、役者も豪華。なのに、観てる自分の心だけが“乗り遅れてる”感じ。
これ、私だけ? ねぇ、共感してくれる人いる?


◆ 犯人たちの背景に、ちょっとだけ涙腺が反応
途中で明かされる、犯人たちの過去や動機。ああいうの、ズルいよね。
高度経済成長期に取り残された人たちの怒りとか、正直、私たちの世代でもちょっと分かるところがあって。
「頑張っても報われない」って現実、わかっちゃいるけど、そうやって爆弾仕掛けられても困るわけで……。
うまく言えないけど、「共感しそうになる自分を止める」っていう、変な内面の葛藤が生まれた。


◆ ていうか、ラストの”あれ”ってどうなのよ
※ネタバレ注意※
最後、ちょっと納得いかないんですよ。爆発しちゃったじゃん。
いや、もちろんそれまでの流れで「止まれなかった」ってのは理解できるし、むしろその選択もリアルなんだけど、だったらもっと心揺さぶってよ……!って感じ。
「え?これで終わり?」みたいな、カップラーメン食べてる途中でお湯こぼされた気分だった。


◆ 妄想タイム:もし私があの新幹線に乗っていたら
……考えちゃうよね。私があの1500人の乗客のひとりだったら。
まず間違いなく、Twitterで「なんか新幹線止まらないんだけどwww」ってポストして、バズる夢を見てたはず。
で、隣の席のサラリーマンが「ヤバいっすね」とか言ってきて、そのまま会話盛り上がってLINE交換して……とか妄想してたら、爆発するわけですよ。ダメじゃん私。
でも、たぶん実際は、何もできずにおにぎり握りしめて震えてたと思う。


◆ まとめ:娯楽としては良い。でも、それ以上は…
Netflix版の『新幹線大爆破』、一言で言えば「よくできたエンタメ」だと思う。
でも、観終わったあとに残るのは、爆発音じゃなくて、なんとも言えない“感情の空白”だった。
派手で、緊張感あって、演技も良くて、でもどこか人間が“演出されすぎて”て、私は本当の恐怖や怒りに触れることができなかった。
それがたぶん、この映画が上手くて惜しい理由なんだと思う。
……ま、でも観た価値はあったし、草彅さんのファンなら観て損はないと思うよ。
さて、次は『スピード』でも観直そうかな……(←影響されすぎ)。
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