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【映画レビュー】『ゴミ屑と花』――言葉なんていらない、美しさに呑まれる62分

短いはずが、なぜか長旅した気分…

最近さ、ちょっと忙しかったのよ。Amazon Primeは開くけど「映画1本分の気力がない…」って日々が続いててさ(´・ω・`) そんな中、ふとタイトルに惹かれて見つけたのがこの映画、『ゴミ屑と花』。

まずタイトルからしてさ…気にならない? 「ゴミ屑」と「花」だよ?この相反する2ワードが並んでるだけで、ちょっとした詩みたいでしょ? で、再生ボタンを押したわけだけど…

…結果。

62分という短さなのに、なんかね、見終わったあと「長旅して帰ってきた」みたいな、あの…知らん町で誰かの人生をずっと隣で見てた感覚? 言葉、めちゃくちゃ少ないのに。なんでこんなに伝わるんだろう…不思議だった。

黙ってるのに、語ってくる。

登場人物は、基本「無言」。 いやほんとに。日常会話とか、掛け合いとか、ほとんどないんだよ。 じゃあ退屈かって? …いやいや、全然!! むしろその“無言”が、めちゃくちゃ“饒舌”なのよ!(←矛盾してるようでしてない)

男が朝、ゴミ収集車に乗って働くシーン。 ゴミ袋を次々と機械に突っ込んでいく後ろ姿。 その背中を、数メートル離れて毛布にくるまった女が見つめてる。

…もうね、セリフなくても分かるのよ。

「この人、どんな人生歩んできたんだろう?」 「彼女はなぜここにいるんだろう?」 そんな想像が止まらなくなる。 作品の中では語られない。でも、その“語らなさ”が、逆に観る側の妄想力を全力で刺激してくる。

あれ?俺、今「小説を読んでる気分」になってる…って気づいたの、20分後だった。





花びら1枚に泣きそうになる日が来るなんて

俺が特にグッときたのは、トラックの荷台で女の子が体育座りしてるシーン。 ガタンゴトン…っていう振動、夕日に照らされた横顔、そしてふっと風に舞った黄色い花びら。

いや、花びら1枚よ?セリフも何もないのよ?

それなのに、「この子、ここにいていいって、思ってくれてるのかな」みたいな感情がスッと胸に入り込んでくる。 それってたぶん、俺が勝手に“美化”してるだけなんだよね。 でもね、その“勝手な想像”を許してくれる映画って、案外少ない。

普通なら「こう思ってください!」っていう演出があるじゃん? でも『ゴミ屑と花』には、それがない。 あくまで登場人物は登場人物のまま、俺らに向かって「どう思う?」って目で問いかけてくる。

なんかこう…「解釈はあなた次第」って言葉が、こんなに優しく感じられた映画は久しぶりだった。





女優・瀬戸かほさんにやられた件

で、ちょっと語らせてほしいのが、主演の女優さん――瀬戸かほさん!

正直、最初は「あ、ちょっと気の強そうな子かな?」って思ったの(ごめんなさい)。 でも、あの“目”よ。視線だけでめちゃくちゃ語るのよ。

特に夜空を見上げるシーン。もうね、「ああ、俺この人の人生知りたい」って思った。 何があって、どうしてここに来て、何を思ってるのか。 そのすべてが、あの「瞳の奥」に詰まってる気がして…たぶん、俺だけじゃないはず!

ちなみに、この映画観たあと、瀬戸さんの出演作めちゃくちゃググったのは俺だけじゃないよね? ね?(誰か共感してー!)




星空の下、何も言わずに「分かる」っていう奇跡

夜、トラックが停まって、男と女が並んで星空を見上げるシーン。 言葉、ないのよ。ほんとに。

でもその沈黙が、あまりにも「満たされてて」さ。

なんか…すごい孤独だった2人が、ようやくちょっとだけ「誰かとつながれた」って思えた瞬間? 別に恋愛とか、そんなわかりやすい関係じゃなくてさ。 ただ同じ空を見上げるだけなんだけど、それがもう、泣けるんよ(´;ω;`)

俺、このシーンでちょっと深呼吸したもんね。

「ああ、まだ自分、感情動くんだなぁ…」って(笑)

『ゴミ屑と花』というタイトルに込められたもの

見終わったあとに、改めてタイトルを思い出して、ちょっとグッときた。

「ゴミ屑」ってさ、普通は価値がないもの、捨てられるものってイメージじゃん? でも、実際この映画の中では、その“ゴミ”を集めて働く人がいてさ。 その姿が、全然“ゴミ屑”なんかじゃなくて、むしろめっちゃ“尊い”わけよ。

そして「花」ね。 ほんのちょっとした場面にしか登場しないんだけど、タイトルにあることで、その存在がずっと心に引っかかる。

ゴミと花って、本来並ばないもの。 でも、だからこそ…この映画の核心は、 「どんなにゴミ屑みたいな状況でも、人は花のように美しくいられる」 …ってことなんじゃないかな、なんて勝手に思ったりして。

(あくまで個人の勝手な妄想です(^^;)




62分の贅沢な“余白”

正直言うと、この映画は“情報量”が少ない。 セリフも少ないし、説明もほぼないし、「え、これで終わるの?」って感じもある。

でも、それがいい。

俺みたいな「なんでも効率よく済ませたいマン」でも、この映画は心の奥の方をゆっくりほぐしてくれたんだよね。

こういう映画って、ちょっとした“余白”が贅沢なんだなって思った。 音も、風も、視線も、全部が語りかけてくる。

で、観終わったあと、コンビニ行ったらゴミ収集車が通っててさ… なんかちょっと姿勢を正しちゃったよね(笑) 「お疲れ様です…!」って心の中で敬礼してた。





まとめ:忙しい現代人にこそ観てほしい

正直ね、今の時代って、テンポが速くて、情報が多くて、「効率」が正義みたいなとこあるじゃん? でも『ゴミ屑と花』は、真逆を行ってる。

説明しない、急がない、結論も曖昧。

でもそれが逆に「余白の美学」っていうかさ。 見る人に“感じる余地”をたっぷり残してくれてる。

俺はたぶん、今ちょっと疲れてたんだと思う。 だからこの映画が沁みた。 「たまには黙ってる時間もいいかも」って思えた。

62分、ちょっとだけ日常から離れて、誰かの静かな人生を一緒に旅してみる―― それだけで、何かが変わるかもしれない。

いや、変わらなくてもいいんだよ。 ただ、「何かを感じた」ってだけで、十分贅沢。

というわけで――

『ゴミ屑と花』、俺は好きだったなぁ。

おすすめしたい人:
・最近ちょっと疲れてる人
・言葉より“空気”で感じたい人
・瀬戸かほさんが気になる人(俺と握手)

ではでは、最後まで読んでくれてありがとね!(^^)

参照:ゴミ屑と花|映画.com





ゴミ屑と花

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