「セキュリティ=ウイルスソフトで安心」──その思い込み、今日で卒業!
第3回では、詐欺の心理戦の裏側・よくある誤解10連発・情報をアップデートする仕組みづくりまで、キョウ流“小市民のための防衛戦略”を完成させます。
最後は「正しい情報をどう掴むか」も具体リスト付きで紹介。
「守るため」の詐欺がいちばん危ない
最近の詐欺、怖いのは“セキュリティを守るため”って言って近づいてくるやつ。要するに、「あなたの口座が危険!」「データが感染してます!」って焦らせて、偽サイトに誘導→金や情報を抜く。
冷静に考えると「守る」って言葉を悪用してるんだよね。
実際、FBIや警察庁の報告でも、2024〜2025年の被害件数は過去最高レベル。ポップアップに電話番号を出すケース、SMSで“本人確認”を装うケース、さらにはAI音声で親族を名乗るケースまで。
よくある“守る詐欺”テンプレ
| 手口 | 特徴 | 正しい対応 |
|---|---|---|
| 偽ウイルス警告 | 「感染しています!電話してください!」と表示 | 電話しない。ブラウザを閉じて履歴削除。 |
| サポート詐欺 | MicrosoftやAppleを名乗る通話 | 公式は電話で支援しない。正規サイトからサポートへ。 |
| フィッシングSMS | 銀行・宅配・年金機構を装うリンク | リンクを開かない。公式アプリで確認。 |
| リモート操作詐欺 | 「感染を除去します」と言って遠隔アプリを入れさせる | 即アンインストール。被害に気づいたら警察・消費者センターへ。 |

「ウイルスソフトを入れればOK」は過去の話
昔は「ウイルス=目に見えるプログラム」だった。でも今は「人の心」を狙う時代。クリック・通話・入力といった“行動”を奪う攻撃が増えてる。だからこそ、技術だけじゃなく習慣で防ぐのがカギ。
“行動で守る”セキュリティ5原則
- 届いたリンクは一呼吸おいてからクリック(URL先頭のドメインを確認)
- 「緊急」「今すぐ」には即反応しない(詐欺の8割がこの心理)
- 家族・上司・金融機関を名乗る連絡は、別ルートで本人確認
- OS・アプリは更新を後回しにしない
- 2FA・パスキーを優先導入する
これらを「心のセキュリティソフト」として常に動かしておくのが、小市民的には最強の守り方。
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誤解を捨てよう!セキュリティ都市伝説10選
| 誤解 | 現実 | 対策 |
|---|---|---|
| 1. MacやiPhoneはウイルスに強い | 狙われる対象が増えたため、標的化中。 | OS更新と2FAは必須。 |
| 2. httpsサイトは安全 | 詐欺サイトでも証明書を取れる。 | URLと文面の整合性を確認。 |
| 3. パスワードを定期変更 | 覚えやすい簡易化を招くため逆効果。 | 長く強く、使い回さず、2FA併用。 |
| 4. フリーWi-Fiは便利 | 暗号化されていない通信は盗み見られる。 | VPNかモバイル回線を使う。 |
| 5. 無料のセキュリティアプリで十分 | 更新やサポートが限定的。 | 信頼できるベンダーの有料版を検討。 |
| 6. 「自分の情報なんて価値ない」 | 少額情報でも大量に集めて高額転売。 | 使わないアカウントは削除。 |
| 7. メール添付を開かなければ安全 | 本文リンク経由の攻撃が主流。 | リンクも慎重に。 |
| 8. セキュリティは専門家がやること | 最終クリックするのはあなた。 | 意識と手順の標準化を。 |
| 9. SNSは匿名だから安全 | 投稿内容から個人特定されることも。 | 位置情報・顔写真の公開に注意。 |
| 10. セキュリティ対策は高額 | 無料でできる設定(更新・2FA・パスキー)が大半。 | 行動でカバー。 |
最新動向を追う「正しい情報源」リスト
詐欺や脆弱性は日々進化。だから、信頼できるソースを定期チェックする習慣が最強の防御になります。
国内公式機関
- NISC(内閣サイバーセキュリティセンター):注意喚起や政策動向(nisc.go.jp)
- JPCERT/CC:個人・企業向けインシデント情報(jpcert.or.jp)
- IPA(情報処理推進機構):「セキュリティ10大脅威」レポートが超わかりやすい。
海外信頼ソース
- CISA(米国):CIA三原則の基礎資料。
- FBI:詐欺・犯罪トレンド。
- BSI(ドイツ)/ANSSI(フランス):市民向け安全ガイド。
信頼できる企業ブログ
- Microsoft「Security Blog」:最新脅威と対策例。
- Google「Security Blog」:2FA/パスキー導入情報。
- Kaspersky / Trend Micro:モバイル・AI詐欺情報。
ニュースを安全に読むコツ
- 「出典URL」「更新日」「筆者名」があるか確認。
- 拡散前に検索で同じ内容が他でも報じられているかをクロスチェック。
- 企業ブログの場合、宣伝色が強すぎる記事は注意。
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まとめ:セキュリティ=技術より「生活習慣」
ここまで3回で見てきたように、セキュリティは専門知識よりも“正しい習慣”が9割。つまり、
- 更新をサボらない
- 焦らない・疑う・確認する
- 2FAとパスキーで二重ロック
- バックアップでリセット可能にしておく
- 信頼情報源を週1でチェック
この5つを回すだけで、実は95%のリスクを避けられると複数の政府レポートで示されています(NISC、CISA、Microsoft Security Trends 2024など)。
最後にキョウからのひとこと
セキュリティって「難しい話」じゃなくて、要は「自分を大事にするクセ」なんだよね。
「パスキー?聞いたことない…」「2FA?よくわからん…」って思ってた俺も、今じゃちょっとずつ設定できるようになった。全部を完璧にする必要はない。だけど、“今日ひとつだけでもスイッチを入れる”——それが、最初の一歩になる。
そして、たまに公式の注意喚起を読む。それだけで“情報リテラシー筋”が鍛えられる。
今日から、セキュリティを「怖いもの」じゃなく「生活の一部」として育てていこう。




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