「電気自動車(EV)はエコです!」──最近どこでも聞くこのフレーズ。
でも、ちょっと待って。本当に?
俺、ずっとモヤモヤしてたんだよね(´・ω・`)
確かにEVって走るときに排気ガスを出さないし、静かで未来っぽい。
でも「電気」はどこから来てるの?
もしその電気が石炭とかで作られてるなら、結局どこかでCO2出してるんじゃないの?って思わない?
しかも最近、「太陽光パネルの設置で森を切り開いてる」とかいう話も聞く。
え、それってエコのために自然壊してない?(°д°)
というわけで、今回のテーマはズバリ!
「電気自動車(EV)は本当にエコなのか?」
環境のために良かれと思って買うEV。
でも“どこまでがエコ”で、“どこからが矛盾”なのか──。
ちゃんと調べてみたら、思ってたよりずっと深かったんです…!
◆ EV=エコというイメージの裏にある「前提」
まず、ほとんどの人が「EV=走るときCO2出さない=エコ」と思ってるはず。
うん、間違いじゃない。走ってるときは確かにクリーン。
でも!それはあくまで「走行中」の話。
車って、“生まれてからスクラップになるまで”で考えないといけないんだよね。
この考え方を、専門用語で「ライフサイクルアセスメント(LCA)」って言う。
つまり、車の一生にかかるCO2やエネルギーを全部ひっくるめて比較しよう、っていう考え方なんだ。

ざっくり言うと、LCAでは次の3段階で考える:
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| ① 製造 | 車体とバッテリーを作る時のCO2排出量(材料・工場エネルギー) |
| ② 使用 | 走行中に排出するCO2(ガソリン or 電気の発電源による) |
| ③ 廃棄・リサイクル | 使い終わった車やバッテリーを処理・再利用する段階 |
で、この中でも一番議論になるのが──① 製造時のCO2排出量。
◆ 「走る前から」すでにハンデ? EV製造の現実
EVの“心臓”といえばリチウムイオンバッテリー。
スマホの巨大版みたいなもんだけど、これがとんでもなくエネルギーを食う。
バッテリーを1個作るのに必要な電力、想像以上だよ。
原材料の採掘(リチウム・コバルト・ニッケルなど)から精製、組み立てまで、膨大なCO2を出してしまう。
しかもその工場の電力が石炭火力だったら…はい、もうエコとは言いづらい(´;ω;`)
国際エネルギー機関(IEA)の調査でも、
EVは製造段階でガソリン車より30〜70%も多くCO2を排出していることがわかっている。
つまり、EVは「走り出す前」からCO2の借金を背負ってるわけだ。
……ちょっと意外でしょ?
でも安心して。これは“スタート時点”の話。
EVは走れば走るほど、この借金をどんどん返していくんだ。
◆ EVの「借金返済」メカニズム:ブレークイーブン・ポイント
走行中、EVはCO2を直接出さない。
一方、ガソリン車は走るたびにドンドン排出していく。
この差が少しずつ積み重なって、やがて“ある距離”で逆転する。
それが、ブレークイーブン・ポイント(損益分岐点)。
ここを超えた瞬間、EVは“真のエコカー”に変身するんだ✨

ちなみに、どれくらい走れば逆転できるかは国によって違う。
電力を何で作っているか(エネルギーミックス)次第だからね。
- 再エネ中心のノルウェー:1〜2万kmで逆転!
- 日本(火力発電多め):3〜5万kmあたりで逆転
- 石炭が多い国:中国ではもっと距離が必要
つまり、同じEVでもどこの国で充電するかで「エコ度」が全然違うわけ。
だからこそ、EVを語るときは「電気の出どころ」を無視できないんだ。
◆ 「コンセントの向こう側」にあるCO2の正体
俺たち、普段コンセント挿して「電気キター!」って使ってるけど、
あの電気、どこでどう作られてるかって考えたことある?
日本の場合、2022年度の電源構成はこんな感じ👇
| 発電方法 | 割合 |
|---|---|
| 天然ガス(LNG) | 約38% |
| 石炭 | 約31% |
| 石油 | 約5% |
| 再生可能エネルギー | 約22% |
| 原子力 | 約4% |
……うん、化石燃料がまだ約7割。
つまり、EVが吸ってる「電気のごはん」も、まだ“クリーン”とは言いづらい。
EV推進派が「ゼロエミッションだ!」って言うとき、
その裏で火力発電所がせっせとCO2を出してることも、忘れちゃいけないんだ。
でも、これを逆に言えばチャンスでもある。
電力がどんどんクリーンになれば、EVは自動的にもっとエコになる!
◆ 「発電所が代わりに汚す」って悪いこと?
ここで一つ、誤解されがちなポイント。
「EVって、排気ガスを減らす代わりに発電所で汚してるだけじゃん」って意見、よく聞くよね。
でもね、実はそれが悪いことばかりじゃないんだ。
なぜなら──汚染源が“分散”から“集中”に変わるから。
今までは全国の道路で何百万台も車がCO2を出してた。
でもEV化すると、そのCO2は発電所に“集約”される。
つまり、対策を取りやすくなるんだ。
「発電所でまとめてCO2削減」って、実は効率的なんだよね。
テクノロジー的にも、政治的にも。
たとえばカーボンキャプチャー(CO2回収技術)を発電所に導入すれば、
個々の車に搭載するよりはるかに現実的。
だから、EV社会の「集中汚染型」はむしろ管理しやすい構造なんだ。
◆ それでも気になる…EVの“影の主役”たち
さて、EVの話をするときにもう一つ外せないのが「素材」と「資源」。
どんなにCO2を減らしても、採掘で環境が壊れてたら本末転倒だよね。
EVバッテリーの主成分、リチウム・コバルト・ニッケル。
これらの鉱山では、環境破壊や児童労働の問題が深刻なんだ。
特にコンゴ民主共和国では、コバルトの採掘に子供が従事しているケースもある。
「EV=未来の車」って響きはカッコイイけど、
その未来が誰かの犠牲の上に成り立ってたら悲しいよね(´;ω;`)
とはいえ、希望もある。
リサイクルやリユースの技術がどんどん進化していて、
使い終わったバッテリーを再利用する仕組みも始まっている。
つまり、EVの“未来のエコ”はまだ「進行形」なんだ。
では、ここでちょっと整理してみよう。
| 項目 | EVの現状 | 課題・今後 |
|---|---|---|
| 製造時のCO2 | ガソリン車より多い | 再エネ工場・効率化で削減へ |
| 走行時のCO2 | 直接排出ゼロ | 電源構成次第で変動 |
| 資源問題 | リチウム・コバルト依存 | リサイクル・代替素材開発 |
| 廃棄・リユース | 技術発展中 | 回収体制の整備が必要 |
うん、やっぱり「完璧なエコ」ではない。
でも、“より良い方向に進める余地が大きい”のも確かなんだ。
だからこそ、俺たちは「EVはエコか?」って問いを
「EVをどうすればもっとエコにできるか?」に変えて考えるべきなんだと思う。
……と、ここまで読んでくれたあなた。
たぶん今こう思ってるでしょ?
「結局、EVってエコなの?それともエゴなの?」


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