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リモコンを鏡に向けて押したらテレビが反応した話。目に見えない光が教えてくれる『寄り道の価値』

テクノロジー

テレビのリモコンを鏡に向けて押したら、なぜかチャンネルが変わった——。

ソファでくつろいでいたある日、テレビの方を向かずにちょっと妙な姿勢のままリモコンのボタンを押したら、普通にチャンネルが変わったんです。

「あれ?今、リモコンって完全にテレビと反対方向に向いてたよな?」

試しに、部屋にある鏡を狙ってわざとリモコンを向けてボタンを押してみる。ちゃんとチャンネルが変わる(笑)。

なんでや。




リモコンから出ているのは、実は「光」なんです

まず、リモコンの仕組みを簡単に整理しておきましょう。テレビのリモコンは、電波じゃなくて 赤外線(せきがいせん) っていう光を使ってテレビと通信しています。

赤外線っていうのは、人間の目には見えない光のこと。ざっくり言うと 「赤のすぐ外側の光」。波長という指標でいうと、可視光のいちばん赤いところ(約780nm)よりちょっとだけ長くて、940nm前後 のあたり。「赤の外側」と書いて赤外線。名前そのまんまですね(笑)。

見えないはずなのに、スマホカメラでは見える小ネタ

ちなみに、スマホのカメラをリモコンの先端に向けて、画面を見ながらボタンを押してみてください。

紫っぽい、ぼんやりした光がピカピカ光って見えるはずです。

これ、なぜかというと、スマホのカメラのセンサーは赤外線もキャッチしてしまう から。人間の目にはスマホカメラほどの感度がないので、普段は見えない光が、カメラ越しだと可視化されるんですよね。

この小ネタ、子どもに見せると「えっ!?」って結構ウケます。家族がいる方は夕飯のあとにでも試してみてください。

鏡に向かって押しても届く、物理的な種明かし

では本題。なんで鏡に向けても届くのか。

答えはシンプルで、光だから反射する。それだけなんです。

可視光も赤外線も、同じ「電磁波」の仲間。性質は基本的に同じなので、鏡に当たれば当然反射します。

入射角イコール反射角

中学の理科で「入射角=反射角」って習いましたよね(←覚えてなくても大丈夫です笑)。

光が鏡に当たると、来た角度と同じ角度で跳ね返る。だからリモコンを鏡に向けて押すと、赤外線は鏡で反射して、ちょうど反対側にあるテレビに届く、という仕組みです。

実はビームじゃなく、広がって飛んでいる

もうひとつ大事な話。リモコンの先端から出ている赤外線は、レーザーポインターみたいな鋭いビームじゃありません。

実は、30度くらいの角度で広がって 出ているんです。

だから多少向きがズレていても、広がった光のどこかしらがテレビの受光部に届いたり、壁や鏡に当たって反射して届いたりする。リモコンはかなり「雑に向けても効く」ようにできているんですね。




部屋は「光のビリヤード場」だった

さらに言うと、光は鏡みたいなツルツルした面だけじゃなくて、白い壁や天井でも反射します。こちらは鏡のようにきれいに跳ね返る「正反射」ではなく、いろんな方向にバラまかれる「乱反射」ってやつです。

つまり、あなたの部屋はいま、リモコンボタンを1回押すたびに、目に見えない光が壁や天井や家具にぶつかって跳ね返って、縦横無尽に駆け回っているんです。

ちょっとしたビリヤード場状態(笑)。

そして、その光のうちのどれかがテレビの受光部に届けば、ちゃんとチャンネルが変わる。直接届くルートだけじゃなく、反射経由のルートでもOKなんですよね。

でも、全部が跳ね返るわけじゃない

ここでひとつ注意点。

実は、黒い壁や、厚手のカーテン、布製のソファ みたいなモノは、光を吸収してしまいます。跳ね返してくれないんです。

たまに「なぜか今日はリモコンが効きにくい」みたいな日、ないですか? 模様替えで黒い家具を増やした、カーテンを厚手のものに替えた、というタイミングと重なっていたら、部屋全体の反射率が下がって、光の届きにくい部屋になっている 可能性があります。

光のビリヤード場も、壁がクッションばかりじゃゲームにならないんですよね(←ちょっと比喩が雑ですが笑)。



直線じゃなくても届く、という不思議な学び

物理の話はこれくらいにして。ここからがちょっとキョウ的な話です。

この「反射して届く」っていう現象、なんだか人生っぽくないですか?

まっすぐ進むだけが正解じゃない

仕事でも家庭でも、つい「最短ルート」「直線的に進む」ことを評価しがちなんですよね。「まっすぐ進め」「一直線に結果を出せ」みたいな。

でもよく考えると、リモコンの光は全部がテレビに直接届いているわけじゃない。

むしろ、部屋中にばらまかれた光のうち、壁や鏡に跳ね返って、遠回りしてテレビに届く分も、ちゃんと仕事をしているんです。

直線的に届こうと届かまいと、結果としてテレビのチャンネルが変わればOK。



寄り道で届くこともある

これ、日常にも当てはまりますよね。

たとえば仕事でいうと、ある会議で提案したら「今は違うな」って跳ね返された企画が、数ヶ月後に別のプロジェクトでちょうど求められて採用された、なんて話、周りでもよく聞きます。そのときは「ダメだったか……」と落ち込むやつも、実は「別の壁」に向けて走っているだけだったりする。

家庭でも、子どもに真正面から「勉強しなさい」って言っても届かないけど、なんてことない日常会話の中で話題に出したら意外とスッと入っていったり(←これ、たまにありますよね笑)。

直接伝えようとして壁に跳ね返されても、壁に跳ね返った言葉がどこかで誰かに届いていることって、案外あるんです。

跳ね返されるっていうのは、失敗じゃなくて「反射という別ルート」が発動した と考えると、ちょっと気がラクになりませんか。

まとめ:目に見えない光が教えてくれること

リモコンを鏡に向けて押してもテレビが反応する、というちょっとした不思議を追いかけてみたら、意外と哲学的な話になりました(笑)。

整理しておきましょう。

  • リモコンから出ているのは赤外線という「目に見えない光」
  • 光だから、鏡や壁に反射してテレビに届く
  • 直線的に届くルートだけじゃなく、反射経由のルートも立派に仕事をしている

直線的に進むのが偉いわけじゃない。寄り道や予期せぬ跳ね返りの中にも、ちゃんと「届く」ためのルートはあるんですよね。

今度リモコンのボタンを押すとき、ちょっとだけ想像してみてください。

あなたの部屋を縦横無尽に駆け回って、どこかにぶつかりながら、それでもちゃんとテレビに届いている、目に見えない光の反射のダンス を。




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