これさぁ……観終わったあと、しばらく黙っちゃった映画。
「面白かった?」って聞かれると、うーん……途中は、かなり良かった。
役者もいい。空気もいい。戦の緊張感もある。
でもね、最後がね……なんとも言えない気持ちを置き去りにしてくるんだよ。
今回は、そんな後味がちょっと苦い時代劇、
『十一人の賊軍』について、キョウの小市民目線で語ってみる。
◆ 観ようと思った理由
正直に言うと、
「山田孝之」「仲野太賀」「阿部サダヲ」って名前が並んでたら、
そりゃ観るよね。
しかも監督は白石和彌。
あの人の映画って、だいたい優しくない。
でも、その分“嘘はつかない”感じがするんだよ。
で、時代劇。
少人数で大軍を迎え撃つ。
……はいはい、燃えるやつでしょ?って思うじゃん。
結果から言うと、途中まではちゃんと燃えた。
◆ 「十一人」という寄せ集めが、いい
この映画の主役は、いわゆるヒーローじゃない。
罪人、ならず者、訳ありの連中。
山田孝之は相変わらず「小悪党」が似合いすぎてるし、
仲野太賀は、静かに狂気を抱えた剣士役がハマりすぎて怖い。
阿部サダヲはもう……
「あぁ、こういう上司いるわ……」ってなる嫌なリアルさ。
それぞれが背負ってる事情も、
全部を丁寧に説明しすぎないのが逆にいい。
「あ、この人、たぶんロクな人生じゃなかったんだろうな」
そう思わせる余白がちゃんとある。
◆ 砦の攻防戦、ここは文句なし
砦での戦いは、素直に見応えがあった。
雨、泥、爆発、血。
画面は暗いし、正直「何やってるか分かりにくい」ところもある。
でもね、それが戦場っぽいんだよ。
整った殺陣じゃない。
必死で、生き残ろうとして、ぐちゃぐちゃになる感じ。
「あぁ、これ、英雄譚じゃないんだな」って、ここで分かる。
◆ でも、後味がね……
問題は、ラスト。
ネタバレは避けるけど、
スカッともしないし、救われもしない。
「え、ここで終わるの?」
「いや、ちょっとぐらい報われてもよくない?」
って気持ちが、ずーっと胸に残る。
たぶんこれは、作り手の狙いなんだと思う。
国家とか組織って、個人を簡単に使い捨てるよね、って話。
分かる。分かるんだけど……
小市民としてはさ、
映画ぐらい、ちょっと夢見させてほしかった気もするんだよ。
◆ これは「好き嫌いが分かれる映画」
この映画、ハマる人にはめちゃくちゃ刺さると思う。
リアルで、苦くて、救いがない物語が好きな人。
逆に、
・努力が報われる話が好き
・観終わったあと元気になりたい
・ヒーローを見たい
このタイプの人には、正直しんどい。
キョウはというと……
「いい映画だとは思う。でも、もう一回観たいかと言われると……」
そんな立ち位置。
◆ まとめ:嫌いじゃない。でも、苦い
『十一人の賊軍』は、
派手さよりも、重さを選んだ時代劇だった。
役者は全員いい。
空気も演出も、本気。
ただし、観る側にも覚悟がいる。
観終わったあと、
「なんかモヤっとするなぁ……」って思った人。
それ、たぶん正解。
まぁ、こういう映画も、たまには必要だよね。
……たまにでいいけど。


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