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第2回:箱根権現を“見える化”—元宮・行事・導線の極意

文化・歴史・自然

神仏習合としての「箱根権現」を現地で実感する方法、駒ヶ岳の元宮(もとつみや)と里宮(現在の箱根神社)の関係、九頭龍神社の月次祭(毎月13日)の実務ガイド、湖上鳥居「平和の鳥居」の由来と所作、混雑回避&アクセスの工夫を、小市民でも実践できる手順でまとめます。


神仏習合=箱根権現を“身体で理解する”コース設計

箱根神社の根っこには、神道と仏教が重なり合って育った箱根三所権現(箱根権現)の発想がある。公式の由緒では、奈良時代の天平宝字元年(757)に万巻上人が現在地に社殿を建立、さらに古い伝承では駒ヶ岳の神仙宮に始まる山岳信仰が語られる。

つまり箱根では、山(駒ヶ岳・神山)→湖(芦ノ湖)→里の社殿という垂直のレイヤーが信仰の骨格になっているわけだ。これを体感的に理解するには、山上の「元宮」→湖畔の「里宮」→湖上の鳥居と“上から下へ”降りてくる動線が効く。

箱根権現の“レイヤー”概念図


駒ヶ岳の「元宮」—山上から“神域の始点”を踏む

元宮は駒ヶ岳の山頂に鎮座。山上から芦ノ湖・外輪山・富士・相模湾までを見渡す体験は、箱根信仰の“視界”を手に入れる行為に近い。

アクセスは箱根園(プリンス系)発の駒ヶ岳ロープウェーがシンプルで、山頂まで約7分。2025年4月にリニューアルした山頂エリア「芦ノソラ」も整備され、ビューの導線がわかりやすい。

天候急変・強風運休のリスクがあるので、朝イチで上がり、晴れているうちに“神域の始点”を押さえておくのが小市民の勝ち筋だ。

項目要点メモ
行き方箱根園→駒ヶ岳ロープウェー(約7分)運休情報は当日朝に公式確認
所要往復+参拝で60〜90分視界が利く午前中が狙い目
装備風対策・滑りにくい靴山頂は想像以上に風が強い
順番元宮→(下山)里宮→九頭龍新宮“上から下へ”で信仰のレイヤーを追体験

九頭龍神社—月次祭(毎月13日)の“実務”完全メモ

九頭龍伝説を現地で最も濃く感じるのは本宮だが、初回は新宮(箱根神社境内)が回りやすい。一方で、毎月13日の月次祭は本宮での臨場感が段違い。

参拝船の受付・出航・帰航の時刻や料金改定など、実務情報は直近も動いているので公式の告知で事前確認を。

2025年時点の案内では、受付は元箱根港前で8:00〜9:05/参拝船9:20発/帰りは11:25・12:45/往復乗船料は2000円(改定後)と明記。13日午前は参拝者に限り「箱根九頭龍の森」入場料が無料なのも覚えておくと良い。

九頭龍・月次祭 1ページ準備表

伝説の骨子は「毒龍→調伏→守護神」という意味の反転。祭礼に参列して湖面・森・社のを受け取ると、テキストだけでは到達できない理解に届く。時間が合えばぜひ体験を。







湖上の「平和の鳥居」—由来を知ると写真が変わる

インスタ映えで有名だが、中身はガチの祈りの門。1952年、講和条約締結と(当時の)皇太子の立太子礼を記念して建てられ、その後1964年、箱根大神御鎮座1200年・東京五輪の奉祝を機に、元首相・吉田茂の真筆「平和」扁額が湖に向けて掲げられた。

湖上からのみ見えるこの扁額ゆえ、今日では「平和の鳥居」として広く知られる。構図だけでなく、この由来を胸に撮る一枚は、後で見返した時の“効き目”が違う。

「平和の鳥居」敬意ある撮影ガイド


箱根駅伝と「勝負の空気」—現代に続く信仰の応答

正月の箱根駅伝は、芦ノ湖畔が折返し。勝負の場に神社が隣接することの象徴性は大きく、選手・関係者が参拝する光景は“運をひらく神域”の現代的な姿。

歴史上の武家から今日のアスリートまで、祈り方は違っても「勝負の物語」がここで接続され続けている。








小市民のための“現地オペレーション”設計

  1. 午前・駒ヶ岳へ:ロープウェーで元宮参拝。風・雲の動きをチェックしつつ山上で“始点”を刻む。
  2. 下山→里宮(箱根神社):二礼二拍手一礼。今日の勝負を一文で祈る(例:「来週の提案で相手の課題に届く言葉を出せますように」)。
  3. 九頭龍神社・新宮:ご縁・金運の“土台”を整える願いを重ねる。
  4. 平和の鳥居:行列は静かに。扁額の由来を胸に一枚。余裕があれば遊覧船から扁額を“正面”で。
  5. (13日に重なれば)本宮の月次祭:受付・出航時刻に合わせ、森の時間を味わう。
テーマポイントひと言Tips
時刻元宮は朝イチ、里宮は午前の早い時間帯午後は観光ピークと天候変化が重なりやすい
装備階段多め・濡れる場面あり防滑シューズ&雨具のミニマムセット
写真鳥居は列のマナー最優先「一枚で退く」ルールで気持ちよく
代替強風で山頂NGなら宝物殿→周辺散策へ「意味→実物」で記憶定着を先に進める

誤解・落とし穴を回避するチェックポイント

  • 「新宮だけでOK?」 初回は動線的に最適。
    一方、伝説の臨場感は本宮に勝機。二回目以降や13日は本宮へ。
  • 「鳥居=写真スポット?」 祈りの門。
    1952年建立、1964年に「平和」扁額(吉田茂真筆)掲額の歴史を踏まえて一礼。
  • 「元宮は遠い・大変?」 ロープウェーで短時間。
    運休と風対策だけは要チェック。







まとめ

今回は、箱根権現をレイヤーとして捉え、元宮・里宮・湖上の鳥居、そして九頭龍の月次祭までを一筆書きでつないだ。

背景を知って“上から下へ”降りるだけで、同じ石段がまるで違うテクスチャになるはず。

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